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人気ホイール比較対決#1 フルクラム レーシングゼロC17 vs カンパニョーロ シャマルウルトラ インプレあり

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あなたが理想とする「走り」は、
どのような走りでしょう?

誰よりも先に速く走り
自分の限界を超えていく

そんな「走り」でしょうか?

自然と対話し自分と向かい合い、
快適に地面を蹴り、風を受ける、

そんな「走り」でしょうか?


自分の理想とする「走り」を
手に入れるために行きつくのが、
ハイエンドホイールの世界です

さまざまなメーカーから、
いろいろな特徴を持ったホイールが
販売されて迷っちゃいますね。

そんなハイエンドモデルの中で、
アルミ最高峰ホイールと呼ばれ、
人気の面でも最も高いのが、

フルクラム レーシングゼロです。


そして、そのフルクラム レーシングゼロと
人気を二分するのが、

ホイール界の老舗が作る
カンパのシャマル ウルトラです。


この2つのホイールは事あるごとに
比較対象をされてきていますが、

しっかりと細部のパーツや構成の違いや、
実際に乗った時のインプレまで触れている
記事はほとんどありません。

そこで今回は、
そんな2つのホイールを徹底比較し、
「走り」の特徴を見ていきます

仕様の比較

まずは、それぞれの仕様を見てみましょう。

  フルクラム
レーシングゼロ C17
カンパニョーロ
シャマルウルトラ C17
重量 1518g 1495g
リムタイプ クリンチャー/WO クリンチャー/WO
リム素材 アルミ(6082-T6)
プリ・エイジ・トリートメント処理

トリプル切削、スクエア切削
アルミ
トリプル切削
リム高 F:27mm, R:30mm F:26mm, R:30mm
リム幅 22.5mm, C17 22.6mm, C17
スポーク 2:1 スポークレシオ
F:16本, R:21本
(左7 & 右14)
MEGA-G3
F:16本, R:21本
(左7 & 右14)
ハブ フランジ: アルミ
ボディ: Fカーボン、Rアルミ
フランジ: アルミ
ボディ: カーボン
ベアリング USBセラミックベアリング USBセラミックベアリング
対応
カセット
シマノ 10-11S、
カンパ 9-11S
シマノ 10-11S、
カンパ 9-11S
定価 133,920円 165,240円(シマノ)
164,160円(カンパ)

実はご存知の方も多いと思いますが、
フルクラムとカンパニョーロは
同系列の会社となります。

ですので、この両者では
例えば、ベアリングやスポーク本体、
リムの材質等、パーツ構成は似ています。

ただし、この両者は大きく次の2点が異なり、
そこが両ホイールの「走りの違い」に影響し、
そのインプレッションにも差が出ています。


・重量

・スポーク構成


この2点について、
比較しながら詳細に考察していきましょう。


重量差は慣性モーメントに影響するけれど・・・

シャマルウルトラC17の方が

フルクラム レーシングゼロC17よりも
カタログ値で23グラム軽くなります。

ただ、23グラム軽くなる分だけ、

ヒルクライムはシャマルウルトラの方が
おすすめかというと、そうとも言い切れません。

まず、その23gの重量差が出る要因は
次の2点です。

・リムの重量差
 フルクラム レーシングゼロの方がリムが1mm高い

・ハブの重量差
 シャマルウルトラはハブが前後ともカーボンボディ


このうち、この2つ目の

ハブの重量差に関しては、
ほとんど「走り」に影響は与えません


というのも、
ホイールの重量で重要になるのは、

慣性モーメント」に影響する、
回転体の外側部分の重量だからなのです。

「慣性モーメント」とは・・・
物体の回転状態を維持しようとする物理量です。

慣性モーメントが大きいと、
回転している物体を止めようとしても

現状の回転を維持し、
なかなか止まろうとしません。

また、回転を速めようとしても、
現状の回転を維持し、
なかなか速くなりません。

つまり、「動きやすさ」「とまりにくさ」を表します。

そして、慣性モーメントは
回転半径(内周か外周か)の2乗で効いてきます。

つまり、 ホイールにおける慣性モーメントは、
外周(リム)に行けばいくほど大きくなり
内周(ハブ)の重量はほぼ影響しません

ですから、回転の中心にあるハブで、
多少重量が重くなっても、
「走り」には影響が出ないことになります。

これに対して、外周にある
リムハイトの高さから生じる重量差は
慣性モーメントの影響を受けます。

そのため、フルクラム レーシングゼロC17では
リムとスポークの間にスクエア切削を採用し、

リム取り付け部を最小の形状まで小さくし、
リム重量の軽量化を施しています。

フルクラム レーシングゼロ_スクエア切削
写真でわかるように、

フルクラム レーシングゼロC17ではリム取り付け部が
本当に小さく処理されて軽量化されています。

ちなみに、シャマルのリム取付け部は
下の写真のようになります。

シャマル_スポーク取りつけ


その結果、リム部分の重量差はごくわずかになり、
慣性モーメントへの影響を最小に抑えています。

ですので、
先ほど言ったように、 確かに23グラム軽くなるのですが、

だからと言って、 ヒルクライムはシャマルウルトラの方が
おすすめとは言い切れないのです。

むしろ、
リム高さ1mmアップにより剛性もアップし、

ダンシングでもたわまず、漕いだ力を推進力に変える点で、
フルクラム レーシングゼロC17ヒルクライムに適しているといえます。

こういうあまり人目に触れない
細かい部分でしっかりと仕事を してくれるのが
フルクラムです。


個人的にはこういうフルクラムの
職人気質に惚れ込んでいて、
だからフルクラムがやめられないんですね


※慣性モーメントが大きいことは一概によくないわけではありません。
一度回してしまえば、その回転を維持する能力が高いので、
高速巡航では減速しにくく、有利に働きます。


スポークの組み方で変わる2つのポイント

さて、次に大きく異なるのは、
スポークの組み方です。

カンパニョロ シャマルウルトラと
フルクラム レーシングゼロの違いは、

主にこのスポークの組み方の違いから
生じると言っても良いでしょう。


まず、シャマルウルトラの組み方は
MEGA G3と言って、空気抵抗の影響
少なくなるように設計されています。

フルクラム レーシングゼロとシャマルウルトラのスポークは、
そもそも、「きしめんスポーク」と呼ばれることもある
平面状でエアロ効果に優れています。


実は、MEGA G3というスポークの組み方で
空気抵抗が大きく変わるのは、

外周に位置して回転速度が速い上に、
スポークが円筒形状になっている
ニップル周辺部分とニップル自身なのです。

RacingZeroC17_スポーク

そこでMEGA-G3は、このニップル部分を、
3本ずつ1セットにして近づけ、

最初の1本が風よけになり、他の2本の空気抵抗を
減らしています。


スクエア切削ではないシャマルでは、
空気抵抗がフルクラム レーシングゼロよりも大きいので、
このMEGA G3はエアロ性能の面で有効です。

ただし、このMEGA G3では、ニップル部分を
近づけた結果、剛性に不均等が生じ

エネルギーをしっかり伝達できる部分と、
リムにエネルギーを伝えられない部分が
生じてしまいます。

シャマル_Mega G3_スポーク


これに対して、フルクラム レーシングゼロでは、
2:1 スポーク・レシオと呼ばれる
スポークの組み方になります。

これは、リアのドライブ側のスポークを 2倍にし、
左右均等にテンションがかかるように、
バランスを重視した組み方です。


さらに、スポークが均等にリム面に対して
放射状に広がっていますので、

全ての部分においてしっかりと
エネルギー伝達が出来ています。

フルクラム レーシングゼロ_2:1スポークレシオ


そしてここが、両ホイールの
最大の違いとなってあらわれています。


つまり、シャマル ウルトラ
空気抵抗を抑えたエアロ効果のある
軽い走りができるという特徴があります。

一方で、フルクラム レーシングゼロ
バランスの良さと共に、エネルギーを

しっかりと伝えられるよう剛性が高く工夫され、
結果として、踏んだ分の力がダイレクトに伝わり、
エネルギーロスが少ない走りができます。


軽快感のシャマル ダイレクト感のフルクラム レーシングゼロ

シャマルは、重量自体も相対的に軽いですし、
スポークの組み方もより軽い走りができるように
設計されています。

軽く踏めるということは、
脚に来るダメージも少なく、

ロングライドに向いている
ホイールと言うことができます。

楽しく走りたいという方に向いているとも言えそうです。

それに対して、フルクラム レーシングゼロは、
剛性が高く、

パワーをしっかりと伝える走りに向いています。

特に急なアタックに付いていく場合など、
駆け引きで緩急の差を必要とするレースでは
最高のパフォーマンスを発揮します。

もちろん軽快な走りもできないわけではなく、
高ケイデンスで回す乗り方や、
ロングライドやファンライドでも大丈夫です。


ただ、よりダイレクトな反応が求められる
レースに向いたホイールと言えます。


限界を超えるフルクラム レーシングゼロ! 楽しむシャマル!

実際の乗車時のインプレッションとしては、
フルクラム レーシングゼロC17は、
剛性が高いため、キビキビと動きます。

特に、スピード変化の対応性は特筆すべきで、
踏みだすとすぐに反応し加速する、そのダイレクト感は

アタックを仕掛けたり仕掛けられたりする
レースの中できっとライダーを支えてくれます!

レーゼロは硬い硬いといわれますが、
実際に乗ってみると、ゴツゴツしたものではなく、

ペダリングさえ上手に行えば、
想像以上に滑らかな走りを体感できます。


一方で、カンパニョーロ シャマル ウルトラは、
やはり、軽く快適な走りで、

何よりも「走り」そのものを楽しめるという印象です。

ダンシングするといい具合に「しなる」感覚があり、
ペダリングを気にせずとも、自然にリズムに乗れ、

身体を上手く使ってもらえるホイールです。

攻撃力もありますが、グランフォンドなどの、
速さだけではなく、乗る楽しさを味わうためには、

まさに最適なホイールと言えます。


もちろん、人気を二分する両ホイールですので、
どちらもそれぞれの特徴を持ちながらも
優れたホイールであるのは間違いありません。

ただし、価格の面を考慮に入れると、
絶対的にフルクラム レーシングゼロの方が
お買い得感は上だと思います!


自分の限界を超えたい!

あのレースで勝ちたい!

そんなフルクラム レーシングゼロC17はこちらです。
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